彼岸花が不吉なお墓にあるのはなぜ?毒の球根が非常食に!?

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お彼岸の時期になると一斉に咲く彼岸花。

皆さんは彼岸花お好きですか?

昔は不吉の象徴として見向きもされなかった花ですが、
最近は花の形が美しいと花畑もあるくらい愛好家が
存在するお花になりました。

改めてみると、不思議な造形をしていますよね。

ちょっと花火にも似ています。

でも、不吉だという印象が強いせいで、
目に入ると一瞬ドキッとすることもあります。

うーん、もはや刷り込みのごとくですよね。

何でこんなに不吉だという印象が残っているのでしょうか?

お墓の周りによく咲いている理由についても
調べてみました。

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彼岸花が不吉で縁起が悪いというのはなぜ?

彼岸花が縁起が悪い、いやな花と思われているのは、
昔から言われていたという要素が強いです。

人によっては見るだけで顔を歪めたり、
その場をすぐに立ち去ったりする友人もいましたよ。

彼岸花の別名はマイナスイメージが多い

彼岸花の別名って知っていますか?

「死人花」、「幽霊花」、「捨て子花」など
これ以外にも400以上もの別名があるといわれています。

お彼岸の時期に咲くことから
あの世を連想する言葉やイメージが強いんです。

こんなマイナスイメージの名前ばかり見ると、
確かに不吉だと思いますし、
出来るだけ避けたくなるのも分かりますよね。

これでもかという縁起の悪さのオンパレードです。

彼岸花には毒がある

実は習慣で嫌っているだけかと思いきや、
彼岸花には毒が存在していて大量に食べると死んでしまう恐れもあるんです。

どの部分に毒があるかって言うと花より下、
球根の部分です。

「リコリン」と「ガランタミン」というアルカロイド系の
毒素が含まれていて、摂取すると、
嘔吐・下痢・神経麻痺を引き起こしてしまいます。

うーん、これは危ない。

というか食用じゃなければ食べないとは思いますけどね。

他にも毒がある花として有名なスズランは、
彼岸花ほど悪評はありませんね。

スズランは一部分だけでなく花・茎・花粉すべて毒性を持ちます。

食用のギョウジャニンニクと間違えて食べてしまい、
死亡してしまった例もあります。

後は、スイセンとかも毒性が強いです。

野菜のニラと間違えて食べてしまって、
食中毒になるという事件が毎年発生しています。

このように植物に毒があるというのは
決して珍しいものではありませんが、
縁起が悪い理由として一端を担っているのは
確かなようです。

花の色が炎を連想するから

彼岸花には赤以外にも白やオレンジと
意外とたくさんの色がありますけど、
やはり主流なのは赤色の花です。

その赤色が炎に見え、、
さらに火事を連想するために不吉とされています。

ちょっと過剰じゃないかと思いますが、
彼岸花の赤色はかなり彩度が高くくっきりしていること、
群生している光景を見るとさらに炎のイメージが強く見えること
などから昔の人には忌避されていました。

「葉見ず花見ず」子孫が絶える?

通常の植物だと、葉が生えてから花が咲くので、
花と葉は一緒に見ることが多いですよね。

しかし、彼岸花は「親である葉」がないのに、
「子である花」が咲くのが先です。

親がいないのに子がいる、つまり捨て子を連想します。

さらに彼岸花は球根で増えて、種は存在しません。

種がないことから「子孫が絶える」ということで
縁起が悪いと連想されていました。

彼岸花がお墓の周りにたくさん咲いている理由は?

これだけ不吉な逸話があるのに
ご先祖様が眠る大事なお墓に植えてあるのはなぜでしょうか?

すばり、ここで彼岸花のマイナスイメージの一つである
球根の毒が活躍します。

昔は土葬が主流でしたから、
そのままお墓に亡骸を弔っていました。

しかし、これを放置しておくとどこかから入り込んだ
ネズミやモグラにお墓を荒らされることが多かったそうです。

そこで彼岸花をお墓の周りに植えて、
球根に含まれている毒でネズミやモグラを
遠ざけるように仕向けた
のです。

お墓だけでなく、畑や田んぼのあぜ道にたくさん植えて
作物を守ったりといった使い方もされていましたし、
害獣から守る守護として利用されてきたんです。

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実は彼岸花の球根は非常食として大事にされていた!

そして、上記で普通食べないよね
と書きましたが、
普通じゃなければ食べることもあります!

実は彼岸花の球根部分、
毒があるだけではなく、
適切な処置をすれば食べられるようになるんです。

ようは球根っていうのは主成分がでんぷんですから、
きちんと手順を踏んでしっかり毒抜きすれば
でんぷん餅などにして食べられるんですよ。

昔から非常食としていざというときの飢饉の
蓄えとして重宝されていました。

毒抜きの仕方については素人が手を出すと
万が一がありますので
流水にさらすとだけお伝えしておきますね。

しかし、子どもなどが安易に口にすると、
毒にあたってしまうこともあります。

そこで不吉な名前や縁起の悪い名前をつけて
子どもを近づけないようにしました。

こうすることで子どもが花を荒らすことが防げますし、
大人にも忌避感があるので、
野党などに襲われたときでも最後の食べ物は
残るといった考えもありました。

なんにせよ、彼岸花の不吉の理由は
民間信仰が生んだ風潮なんです。

まとめ

いかがでしたか?

彼岸花ってただ嫌われているだけではなく、
昔から役に立ってきた花でもあるんですね。

花が咲くときに葉っぱがないからか、
実際に咲くまで彼岸花に気がつかなかったことがあり、

え、いつの間に?最初からあったっけ!?

とびっくりしてしまいました。

まさに「幽霊花」ですよね。

新たな彼岸花の一面を求めて、
鑑賞してみるというのも楽しいと思いますよ。

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