7月7日の七夕の行事では笹飾りを用意して、
短冊に願いごとを書いて飾ったり、
そうめんを食べて1年の無病息災を祈ります。
ところが地方によってはこれらだけではない風習があるようです。
そこに住んでいるだけでは、
その地方独特の行事というのがわからなくなりますよね。
地方出身の友人から北海道の七夕の話を聞いて、
本当にそんな話があるんだーと言う反応したら、
逆に驚かれたりなんてするかもしれません。
北海道の七夕の風習を知ってみませんか。
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七夕も地方ならではの風習が
地方独特の風習とは言え
北海道全体に広がっているわけではありません。
北海道の箱館や道南地方や
人口の密集する札幌市などでよく見られます。
子供たちが夕方から夜にかけての時間に
近所の家を回って歌を歌いながらろうそくやお菓子をもらいます。
ハロウィンの風習に似ていますが、
これは関係なくどちらかと言うと
お盆や青森県のねぶたの関係が深いと言われています。
ハロウィンは
「お菓子くれないとイタズラしちゃうぞー」と言いながら回りますが、
この「ろうそくもらい」と言う子供たちの風習は家々を回りながら
ろうそくをもらうのがもともとのやり方です。
お菓子をもらうと言うのは後から出来てきた話なのです。
後付でも、
お菓子をもらえるとなれば子供たちも張り切りますから、
わくわくして楽しい思い出として残っているのでしょう。
北海道の七夕はろうそくをもらう
この「ろうそくもらい」と言う行事は、
子供が浴衣を着て歌を歌いながら、
提灯を持って家を歩き回ります。
小学生が7人くらい集まって地域の家々を巡ります。
この歌というのが面白いことに、
地域によって変わってきますが基本的には
ローソクくれないとひっかくぞーという意味です。
ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー
かっちゃくぞー おーまーけーにーひっかくぞー
かっちゃくぞーと言うのはひっかくと言う意味です。
ちょっと意味が分からない歌詞もあり、
時代によっても歌詞が変化しているものもあります。
竹に短冊七夕祭り おーいやいやよ ローソク一本頂戴なー
ローソクけなきゃ かっちゃくぞー
↓(昭和50年ごろから)
竹に短冊七夕祭り おーいやいやよ ローソク一本頂戴なー
暴力的なのは良くないということでしょうか、
本当に地域によって変化したり変化しなかったりするそうです。
子供の行事というのは移り変わりが早いですね。
「おーいやいやよー」の部分の意味が分からないからと、
学校などで「大いに祝おう」などにも変化しています。
教育委員会も伝統を残すのか道徳面を重視するのか悩んでそうな話です。
子供が回るときに使用する提灯は、
直径20センチ位のもので、赤色が多く持ち手が付いています。
北海道の小さな商店でも1個300円位でちょうちんが売られていましたが、
現在では売られている数も減り、
地域によってはやる子供も減ってきています。
さらに安全面から提灯を使わずずにライトを使用するとか、
防犯面から回る家を自宅付近だけに限定するなど、
世情によって変化してきています。
また、夕方から夜にかけて行う所を、
日が出ている明るいうちに行うと言う場所も増えてきています。
提灯を使うのは風情があっていいと思うんですが、
安全面をガチガチに固めたい大人のせいで情緒が薄れているような気もします。
家事とか事件があったら困りますから、
風習自体を守るためにも必要なのかもしれません。
時代の流れとのすり合わせがえらい大変そうですね。
友人から聞いたことの話比べても差異があり、
いろいろ調べると面白いです。
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七夕にろうそくをもらう由来とは
なぜ七夕にろうそくをもらうのかと言えば、
七夕行事に行くための提灯用やお盆の行事用と諸説あります。
「ろうそくもらい」が北海道に広まっているのは、
青森のねぶた祭りとの関連が見られます
戦前ではねぶたに使う明かりが電気ではなく、
ろうそくであったため、
ろうそくをもらって歩く習慣がありました。
ろうそくをもらうために各く家を回っていたというのが
北海道でのろうそくもらいの原型になったと考えられています。
隣の県からのねぶた祭りの風習が影響して、
北海道の一部地域に根付いていったということです。
もちろん北海道にねぶたはないため、
貰ったろうそくの使用法はやはり七夕やお盆で使う提灯用というのが
説得力がありそうです。
まとめ
地域に独特の風習があるのは面白いですし、
ハロウィンとまったく関係ないのに共通項があるというのは、
少し不思議な話ですね。
自分の地域だけに伝わる風習は気づいていないだけで、
案外いろいろあるのかもしれません。
あ、もし自分が北海道に引越ししてローソクあげる側になったら、
ちゃんとローソクだけではなくお菓子も用意してあげてくださいね!
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